2010/03/14
阿部隆です。
私達の体にはおよそ100兆個の腸内細菌が共存共栄しています。
便はそのほとんどが食べ物のかすだと思われていますが、食べ物のかすは半分以下で、
大部分は腸内細菌の死骸だと言われています。
それだけ多くの腸内細菌が私達と共存しているのです。
その内訳はおよそ、
善玉菌 : 日和見菌(中性菌) : 悪玉菌 = 3 : 6 : 1
が人の体にとって良い状態だと言われています。
この割合であれば日和見菌も善玉菌の仲間になり、悪玉菌も悪さができません。
しかし、悪玉菌が15%を超えてくると、腸内で腐敗が起こり、有害物質を生成します。
発癌物質までもが生成されてしまう可能性もでてきます。
悪いことに日和見菌も裏切って悪さをし出してしまうのです。
善玉菌が優勢であることの大切さがお解かりいただけたと思うのですが、
善玉菌には次のような働きがあります。
酸を出すことによって腸の蠕動運動を促し、消化、吸収、排泄を円滑にする。
発癌物質や有害物質を分解し、ビタミンやホルモンなども合成します。
人間にとって有毒なものを必要な栄養素に替えてしまうのです。
そんなにすばらしい腸内細菌なのですが現状はどうかと言うと、
腸内細菌は人間の敵としか考えられていないようです。
ほとんどの野菜に使われている農薬や化学肥料、
ほとんどの市販されている食品に使われている添加物、
医療でやたらに使われている抗生剤・・・・・・
これらは皆私達にとって大切な腸内細菌を痛めつけるものです。
今、予防医学でもっとも言われていることは『腸内環境を良くする』 ということです。
腸内環境を良くするということは善玉菌を多くするということなのです。
繊維を含む野菜でなるべく農薬を使っていないものを食べる。
市販されている食品には添加物が入っているので、なるべく自分で作って食べる。
なるべく薬は飲まない。
といったことが大切ではないでしょうか。