2010/01/21 野良猫はかすがい
阿部剛久です。
ちょっとこきたなくて、頭が大きくて体とのバランスがわるい野良猫がうろつきだしました。
その猫は、ドアを開けるたびに足の間をすり抜けて、会社の中に入ってこようとします。
すごい執念です。
会社にはすでに居候猫(なつ)がいるので入れるわけにはいかず、出入りするのも一苦労でした。
ある日、会社の前で様子を伺っていたその猫が、突然ひょこひょこと誰かについて行きます。
ついていったその人は猫嫌い、鳥嫌いらしかった近所のおばさんです。
前に、ちょっと古くなってしまった米があったので、会社の前に蒔いてスズメ達に食べさせていた事がありました。
何日かそれを続けていると、その近所のおばさんに
「鳥に餌をあげないでください。
公園やお寺でもハトに餌をあげないでっていうのは常識です。」
と怒られてしまいました。
その他にも、猫や鳥の鳴き声がうるさい時にエアガンでおっぱらっている事があったのです。
「あの猫、あのおばさんについて行っちゃったよ」
と心配して見ていた僕は次の瞬間、目を疑いました。
なんとその猫を家に連れて行き、餌をあげているではありませんか。
あの猫はやったのです。
執念で餌をくれる人、面倒を見てくれる人を見つけたのです。
あの猫のおかげで近所付合いも出来るようになりそうです。
野良猫に計り知れないパワーを感じました。
『ありがとう』
以前、その近所の人のベランダは黒っぽい干し物ばかりでした。
今日、ふと見ると干し物がカラフルだったのです。
2010-01-23 13:18